素敵な片思い
フラれたけど、こうやって普通に話せる事自体が小玉さんのすごい所なのかな。


明るく接してくれる事で、落ち込まずにすんだのかもしれないね。


「私これでも一応、無遅刻無欠勤ですけどぉ」


「あ、せやな。オレと一緒にしたらあかんわな」


「やたら会社来るコトにこだわりますよねぇ?私、そんなに問題児に見えますかぁ?」


「いや、そーやないねん。…昔なぁ。今のカノジョと付き合う前に、付きおーとるコがおってん。あ、言うとくけど時期はカブってへんからなー」


小玉さんはこっちを見てちょっと笑うと、正面を向いて話を続けた。







「その元カノに、より戻そー言われてな…、そん時今のカノジョと付きおーとったし、キッパリ断ってんやんかぁ。そしたらその子…」


今度は小玉さんが俯いてしまう。


…あれ、どうしたんだろう。


小玉さんの顔を覗き込むと、目を瞑って深呼吸をしていた。










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