素敵な片思い
「…小玉さん?」


「その子なぁ、オレと同じ大学におったんやけど…辞めてしもーてん」


「…え?」


そ、そんな。


そこまで?






「オレのせいだけじゃあらへんと思うんやけど…。ショックでなー。そん時は、もうどうしていいんかわからんかった」


「小玉さんだけのせいじゃないですよ。きっと事情が…」


「まぁ…多少ワケありなコやったんやけどな。東京に住んどった時のカノジョで、そのコ高3の途中で大阪に引越してん。

そん頃から、頻繁に連絡来るよーになって。でも離れとったし、普通に友達として付きおーとった」


小玉さん、確かこの近辺にくる前に東京に住んでたって言ってたもんね。じゃあ、その時のカノジョ…。





「オレが大阪の大学…一回滑ったんやけど、その子が2回生ん時にオレがやっと一回生で同じ大学に入学してん。

カノジョおるって言うとったし、まさか本気やないよなーと思おとったら…それはオレだけで。相手はすっかりまたオレと付き合う気ぃやってん」


ここにも勘違い女が一人?


こんな事言ったらアレだけど。小玉さん…また相手が喜ぶような事、言ってたんだろーな。


何となく想像がつく。




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