素敵な片思い
「さすがに、今は持ってないよ?」


「あ、そーだよな。じゃあ、帰り送り際に……」


「うん……」


なんだか沈黙になり、どちらともなくお昼の残りを箸でつつく。


しばらくして、杉浦くんが思いたったようにしゃべりだした。


「あ~あ。オッサンとカノジョ、さっさと結婚してくんねーかな。

そうしねーと、海が小玉さんにいつまでも未練タラタラじゃん」


「プッ、なにそれ」


「だってなー……あの人、適当だけど仕事もできるし、オッサンだけどやっぱカッコいーしな」


「誉めてるわけ?」


「おー。全力で」


杉浦くんはニッと笑うと、またご飯を食べだした。


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