この晴れ渡る青空の下で
ここに来てすぐに、お母さんは偶然来ていたお父さんの親友の岡村さんと、父兄の人と話に夢中になっていた。



俺は他の人がサッカーをしているのを見ているのが辛くなってきて、グラウンドの隅へ移動して、自分で持ってきていたボールを蹴り始めた。

リフティングを続けてて、時々、わざと足元にボールを落とし、少しドリブルでボールを転がしてから手を使わずに蹴り上げて、またリフティングを続ける。

そんな事を繰り返してた時だった。



「上手だね? 将来、サッカー選手になるの?」



ドキッ

急に背中の方から女の子の声がして、驚いて振り返った。



そこには、ニコニコと人懐こそうな笑顔の女の子が1人で居た。

辺りを見回したけど、友達とか一緒ではないようだった。

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