この晴れ渡る青空の下で
ボールを拾って、その子が近付いて来た。



ドキン ドキン ドキン……

なんだ、この全速力で走った後みたいな、心臓の音。



「はい」

「……ありがとう……」



俺はまともにその子の顔が見れなくて、俯いたままでボールを受け取った。



こいつ、本当に……誰?

どこの子?



俺の……なんだかよく分からないけど、心のど真ん中に、急にドンとその子が座った気がした。


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