この晴れ渡る青空の下で
「明日こっちに来る前に、悪いんだけどこの住所の所に居る『岡村コーチ』って人……あの、今日来たうちの1人なんだけど……その人に、この封筒渡してもらえないかな?」

「うん、いいよ。ただ渡せばいいのね?」

大地は無言で頷いた。



そう言えばあの2人が来る前、何か言い掛けてたよね。



ううん……。

今はそっとしておこう。



私は笑顔でそれを受け取った。



「じゃぁ、また明日」

そう言って部屋を出たけど、最後にした大地の表情が淋しそうで、ちょっと後ろ髪を引かれた。


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