この晴れ渡る青空の下で
「ああ、今行く」



岡村さんはそちらに返事をしてから、立ち上がった。

私も立ち上がる。



「あいつ……大地、結構やんちゃ小僧ですが、人の傷みの分かる優しいいい奴です。私が保証しますから」



笑顔でそう言い、軽く頭を下げてから岡村さんは去って行った。

私も笑顔でお辞儀した。



事情もよく分からない私に、説得なんて……無理でしょ?

そうは思ったけど。



大地のあの淋しそうな表情が浮かんで来て、私は決心した。

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