ダイヤモンド・ヒーロー




それに、朝日学園の野球部なんて……。


「あれっ? 咲良に言っていなかったっけ?」


「聞いてないよっっ!」


「ごめん、ごめん。

あたしの“双子の兄”の、杉本 大。 ポジションは…… 言わなくてもわかるか」


キャッチャーだよ!

湊人のボールを取っていて、湊人×大のバッテリーは無敵なんだ。



「どうも……。 “サクラちゃん”だよね?」


「えっ、あっ、はいっっ」


今まであたしと春香の会話を黙って聞いていた春香のお兄さん――― 大さんに、名前を呼ばれた。


――― でも。

あたし、名前を言った覚えは無い。



「…… どうして名前?」


「あー、春香に聞いたから?」


疑問で聞いたのに、疑問で返す。

そんな所は、兄妹そっくりだ。


「じゃ、大! 咲良を野球部の練習を見せてあげてね。 あたしは、書類を提出してくるからっ」


それだけ言い残して、春香は朝日学園の校舎に消えていった。




< 101 / 200 >

この作品をシェア

pagetop