キミの心の声を聞かせて

分かってるけどさ。恭子さんが雄大達と仲がいいの。


恭子さん、イイ人だし、綺麗だし。


それに…



「近くまで来たから、差し入れ持ってきたんだ。智樺ちゃんも、こっち来て一緒に食べようよ」



優しいし…。


あったかい、夏の日差しにも負けないぐらいの眩しい笑顔で笑う恭子さん。


凄く素敵な人。



そして…雄大が、好きな人。



雄大は、気づいてない。無意識に恭子さんを視線で追ってることを



その瞳が、どこか悲しげな事を。


そんな雄大を見てるあたしが泣きそうな事をガマンして笑ってることを。



雄大は、知らないんだ。




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