キミの心の声を聞かせて
「じゃ、俺も、もう一回泳いでくるわ」
そう言ってペットボトルのポカリをゴクゴクと一気に飲んだヨッシーが、シュンの後を追うように海の中に入っていった。
シュンとヨッシーがいなくなり雄大と2人きりになってしまったビニールシートの上で少し距離を置いて座るあたし達。
なぜか無言で、海を見つめてる雄大に、なんて話しかけてみたらいいか分からないまま、あたしもただ、楽しそうに遊ぶ人達の姿を眺めていた。
「お前さぁ…」
不意に話しかけられて「へっ?」と素っ頓狂な声を出したあたし。
恥ずかしいなと思いながら雄大の言葉を待っていたら
「お前さ…シュンの事が好きなのか?」
まるで責めるような突き刺さる瞳で、あたしの瞳を真っ直ぐ覗き込むような視線で聞かれて、心がズキンと痛んだ。