キミの心の声を聞かせて

“恭子さんも雄大が好き…恭子さんも雄大が好き…”


頭の中は、もうその言葉しか思い浮かばない。



そして、気づいたら…



「恭子さん…雄大のこと、好きなんですね」



口走っていた。



「えっ?」


突然の質問に、一瞬戸惑いの表情を浮かべた恭子さん。


どうしよう!?これで本当に恭子さんの口から「雄大が好きよ」なんて言葉が出てきたら


あたし、どうしたらいいの!?

ダメだ!!聞きたくない!!

そう思って両耳を塞ごうとした時だった。


「そうね…好き…かな。雄大の事」



恭子さんが、ポツリと呟くように静かに言った…。




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