キミの心の声を聞かせて

「雄大?」


「ちょっと、待ってて」


雄大は、そう言うと、あたしを置いてサッサとレジに向かった。



そして、戻ってくると「ほい」とあたしにショップの袋を手渡した。



「えっ?」と不思議に想いながら受け取ると



「やるよ」と一言呟いた。


「えっ!?いいの!?」


「いいって。なんていうか…きょうの記念ってヤツ」


イイ曲ばっかだったからさ。聴いてみたらとニカッと笑うと「腹減ったから、なんか食べに行こうか」と、照れ隠しみたいにぶっきらぼうに言うとサッサとショップを後にした。


雄大…ありがとう。大切にするよ。


雄大から受け取ったショップの袋を胸に抱きしめて



「雄大、待ってよ!」と雄大の後を追った。





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