意地悪なキミと恋の勉強


「……えっと…??」



なんかあったっけ……って…




「智純くん………

実は…」



ちょっと恥ずかしいけど


智純くんに、さっきのことを話した。



もちろん、キスの話。



終始、相づちを打ちながら

聞いてくれた智純くん。



いい子だな……なんて

思ったりしながら
話をした。





『……なるほどね〜。

可愛いなぁ、朱里は』



「え……?」



『…李呼ちゃんは悪くないよ。

ま、朱里も悪くないけど…


朱里も男だからさ。
許してあげて?』




智純くんは優しい声で言った。


まるで

朱里のお母さんみたいに……




「大丈夫。
あたし、怒ってないから…

キスも、びっくりしただけで
イヤじゃなかったもん」



あたしは

真剣に言った……のに


智純くんはケタケタ笑ってる。




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