意地悪なキミと恋の勉強
「ありがとう、李呼…
そんな心配しなくても
大丈夫だから。
李呼が今、隣にいることに
幸せ感じてるから黙ってて?」
朱里はそう言って
あたしの髪を梳いた。
「サラサラだな…」
「……そ、そう…?」
ドキン ドキン…
こんなぎこちないムードは
久しぶりで
ちょっとドキドキする…
まだ、出会ったばかりのときみたい。
「……ねぇ、朱里…」
あたしの口が
勝手に喋ろうとする。
………ダメ。
聞いちゃ、ダメ。
あたしは、慌てて
口を閉じた。
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