意地悪なキミと恋の勉強


これだ。


あたしが好きだった

恭の優しい笑顔。



この柔らかい視線に

毎日癒されてたっけ?



でも、恭が言った言葉は…





「……それはダメだよ。

彼氏に怒られるよ?」



「………ぇ…」




彼氏……



「水橋…水橋朱里と
付き合ってるんでしょ?

ヤキモチ妬かれるよ?」



「………」




あたしは


自然に俯く。



朝の、冷たい瞳が


朱里の




今まで見たことないほど


冷たく、鋭い視線を



思い出す。





……どうやら


頭から消すのは

不可能みたい。



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