意地悪なキミと恋の勉強


まぁ、密室に二人きりだから


意識しないのは

無理に等しい。




「じゃ、先生に出してくるから

下駄箱で待ってて」


「わかった」



ニコニコ、笑顔を振りまく李呼。


……なんか、ムカつく。



ムカつくくらい、可愛い。


他の男に、笑顔なんか見せんな。




好き とは違うのかもしれない



でも

他の男には渡したくない。


矛盾してる。




「ふぅ、あぶねぇ……」



何度か

見惚れてしまった。


この冊子だって

42冊中10冊くらいしか
やってないな、俺。



しかもアイツ

無駄に器用だし。


ちょっと、見直したというか…




一生懸命やってるところが

可愛い と、思ってしまった。





「…失礼しました……」



早く李呼が見たくて

さっさと冊子を担任に渡す。




よし

これでオッケー。


全部終了だ。



俺は職員室を後にして


下駄箱に向かった。


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