意地悪なキミと恋の勉強


「悪いけど、杏奈はただの知り合い。
元カノでもなんでもないし好きでもない。

……なに、デートしててほしかった?」




バカかよ、俺。


何で急に、こんな意地悪なこと
言っちゃってんだ??



それに

“デートしててほしかった”



って言われたら、終わりだ。


軽く立ち直れねぇし。




俺は、李呼の返事に
ドキドキしてた。




『……たよ…』



え…?






『……あたしが

“してほしくない”って言ったら
しないでいてくれるの?』



「………え…」




ちょ、ちょっと待て。


俺に質問するか…?

この流れで…



明らかに動揺してしまう。




何て言えばいい?



はっきり“好き”と
気付かれないような


でも“好き”って
アピール出来る言葉……




俺は、一気に走り出した。



電話は繋がったまま



コイツのいる


喫茶店に向かって……



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