意地悪なキミと恋の勉強


“送る”って言われたけど


まだ明るいからいい って

断った。




「はぁ……ただいま。」


「おかえり、姉ちゃん。」


「なんだ、裕貴いたんだ。」




玄関に入ると、弟の裕貴(ヒロキ)がいた。


裕貴はまだ中2。



そっか、中学校も

午前で終わりか。




「俺、今から部活。
母さんいねぇよ」


「わかってる。
いってらっしゃい」



「あぁ」



裕貴は、大きなエナメルバッグを持って

出ていった。



裕貴はサッカー部。


結構強くて、スタメンらしい。



モテる って、噂(笑)


バレンタインチョコは

10個くらいもらってたかも。



あたしのタイプじゃないけど。





「……てゆうか、一人か…」



寂しいな…




「……ぁ、そうだ…」



あたし、朱里と勝負しなきゃいけないんだ!!!!


じゃ

中学校の復習しとこ〜。




早速机に向かって


中学校の教科書を開いた。




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