君の全てを教えて。

知ってはいけない





その日はまるで
いつもどおりだった。



何かを期待していたのか
と、考える自分が
嫌になった。



むしろ何ていうか・・



竹本優斗が落ち込んでいるように見えた。



時おり窓の外を憂鬱そう
に眺める。



あ・・





また泣きそうな顔。











「っ!」






気付くと竹本優斗が
こっちを見て手をひらひら振っていた。





私が竹本優斗ばっかり
見ていたことを改めて
気付かされる。




私は分かりやすく
目を逸らした。











気付かなかったけど
この様子をずっと見ていた子がいた。






・・・・







北島彩乃ちゃんだ。





_
< 45 / 96 >

この作品をシェア

pagetop