奇跡のいのち
奇跡
あのときは空がピンク色だったよね。

桜が舞っていて、桜の中には太陽がいたんだ。


―――藤沢 結翔(ふじさわ ゆいと)


だれから見ても、かっこよくて、頭はいいし、陸上バカ。
でも、そんな結翔はだれからも好かれる存在。



「ねぇ、柚と一緒のクラスだよ」


そうつぶやいたのは若菜 美空(わかな みく)


外見は完璧。栗毛色の髪の毛に、長いまつげ、すらっとしているスタイルにはだれもが目を奪われた。

親友の、森谷 柚香(もりたに ゆずか)に女優でもやったら、といわれるほどだ。

「ほんとだ!やったね、また一緒のクラス!!」


「小学校6年間一緒だったけど、また同じクラスってすごいよね・・・これって運命の赤い糸でつながってるとか?!」





「美空、ばかじゃないの??それは女子では言わないの!」




「冗談だってば。とりあえず、教室行こっ」




1年3組。教室の前にはそう書いてあった。
そして黒板には席順が書いてある、紙が一枚貼ってあった


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