キミが居た病院

 ――バサバサバサバサッ!!


「ひゃぁっ!! なっ、何!?」

 突然の事にびっくりして辺りを見回すと、強風でカーテンが音を立てていただけだった。


 いや、そんなはずはない。

 なぜなら、窓なんてずっと開けていないのだから。

 凍りついた表情で窓をじっと見ると、カーテンは段々と静かになり、まるで何事もなかったかのようにしている。


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