キミが居た病院

 ――カチャ


「なんの……音?」


 ――カラカラカラカラ


 間違いない。

 窓の鍵が開き、開いた音だった。

 カーテンに人影が映る。

 考えなくても、それが誰か分かってしまっていた。


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