キミが居た病院

 空はほんの少し曇っていたもののやはり正午過ぎとなると陽射しが暑い。

 夏に比べたらなんともないのだが、今の体調では辛いものがある。

 倒れても困るので屋根つきのベンチに座ることにした。

「んー。甘すぎなくて美味しーっ」

 ベンチに腰をかけ、辺りを見渡す。

 中庭の真ん中には小さいながらも噴水が置かれていて、水しぶきがきらきらと輝いている。

 周りには、看護師が患者さんの車椅子を押してあげて散歩していたり、小さい子が面会に来たであろう母親と仲良くお話していたり―。


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