キミが居た病院
第二章 悪夢の始まり

 気が付けば日はすっかり暮れ、いつのまにか周りの患者さん達は室内に戻っていたようだ。

「やっべ! ごめんな。入院してるのにいつまでもこんな所に居たら余計悪くなるよな」

「ふふ。ありがとう」

「例を言われるような事してないっての!」

 立ち上がり、近くにあったゴミ箱にパックを捨ててもらい、室内に入った。

 そこで優香はハッとした。

「いっ、今何時!?」

「ん? 六時半ちょいくらいかな」

「まずいまずいー! 部屋に戻らないと! 回診があるの忘れてた!」

「あっ! そうだ! 急ごう」

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