マスカラ〜年下男子の甘い秘密〜[完]
『それにしては上手い…』
「前にちょっとだけ…した事あるから…俺の事気になってきた?」

初めは少し寂しそうな…困った顔で、でも意地悪く笑った

コテを引き出しにしまっている蓮を見つめる

蓮がこれだけ上手く巻ける髪…それは今まで誰かにしてたって事

『…興味ない』
その誰かは容易に想像が出来て…ズキンと痛む胸をごまかす為に心とは逆の事を言ってしまう

「傷付くなぁ…」
『っ!』
一瞬動きが止まった蓮の背中に謝らなくちゃと立ち上がるとゆっくり振り返った

「おぉ!化けた…イデッ」
『うるさい!』
蓮の足を思い切り踏む

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