マスカラ〜年下男子の甘い秘密〜［完］

服を着替えて髪のセットにかかる
メイクは好きだけど髪は苦手
｢貸して｣

待ちくたびれたのか蓮がまた部屋に入ってきて私の持っていたコテを取った

『…器用だね』
髪をクルクルと巻いている蓮の手を見ながら言うと

｢時々不器用だよね｣
と鏡越しに笑われた

『だって髪なんか巻いたりしちゃダメ…』
元カレに言われた事を思い出しながらおもわず口にしてしまう

｢…何回も練習したら出来るようになるよ｣
困ったように笑う蓮に小さく頷いた

『酔っ払いは美容師さん?』
巻き終わった髪を撫でている蓮を見ながら言うと

｢違うけど?｣
と首を傾げられた