君と一緒に♪

遥が追いかけてくる気配がなくてあたしは余計泣いた。

早くあたしだけの〝居場所〟がほしかったからほうきを手に持ち無言で手を動かした。

埃を集め、ごみ箱に捨て机をあたし好みに動かした。

なんだか楽しい作業だった。

部屋に本棚があったので明日本を持ってこよう、と思ったけど……

明日から春休みだしッッ(@_@;)

軽くショックを受けつつ、実は少しずつ立ち直ってたのかも。



こんこんッ♪

あっ……

先生?

と思ってドアを開けるとそこには……。



亮太がいた。



「亮太?」

「明音……!……よかった、探したんだよ」

「ごめん……」

いつもと違って沈黙が多かった。

あたしが泣いていたことに気づいているからかもしれない。


「あのさ、遥と何かあった?」

「……っ」

「やっぱ、あったんだ。遥が今までにないくらいつらそうな顔してたから」

一回そこで言葉を切ってから亮太はつづけた。



「遥なんかより俺のほうが明音を笑顔にできるよ?」



いきなりの告白であせった。
< 22 / 75 >

この作品をシェア

pagetop