君と一緒に♪

遥side


俺バカだ。

明音が亮太と話してたからってやきもちやいて、明音にあんな顔させるなんて。

あの涙をためて「遥のバカっ!!」といった明音。

思い出すだけでこっちまで泣きそうになる。


そうだ、俺はバカだ……。


どうして追いかけなかった?


建て前的には「明音のこと追いかける資格がないと思った」。

でも、本音は……。

「余計なことを言ってもっと嫌われるのが嫌だった」。

結局はやきもちだって、話しかけるのだってエゴだったんだ。

俺の中に咲きかけていた恋というつぼみはもうしおれかけていた。

綺麗な薄紅色が少しだけ茶色に変わっている。

俺は、水をやり忘れたんじゃない。

水を、やりすぎたんだ。


きっと、明音と話せて、仲良くなれて。

幸せすぎて調子に乗ってた。
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