純愛ワルツ
「茜くん!」



カフェに向かってブラブラ歩いていると、後ろから可愛い声で名前を呼ばれた。


もちろん、後ろにいたのは胡桃。




「今帰りですか?」

「ああ。胡桃も?」

「はい。茜くんは今日もバイトですか?」

「今日は休み」



本当に会えるとは。


やっぱり運命で結ばれてるんだな、俺達。


うんうん。





「じゃあ…お買い物、付き合ってくれませんか?」



…マジ?


制服の胡桃とデート出来るの?




「もちろんいいよ」

「ありがとうございます。じゃあ行きましょうか」



胡桃はニコッと笑うと、俺の少し前を歩きだした。




風に揺れているフワフワの髪に、ソッと手を伸ばそうとすると



クルリと胡桃が振り向いた。
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