純愛ワルツ
『
昨日はいきなりごめんね。
でもきっと、茜から胡桃ちゃんに別れを告げる事はないと思ったら
伝えずにはいられなかったの。
私はイジワルだから
胡桃ちゃんに会ったらきっと嫌味を言ってしまうと思う。
だからワケもなく胡桃ちゃんが泣いてる時があったら
ちゃんと抱きしめてあげてね?
ちゃんと
フってくれてありがとう。
茜を好きになって良かったよ。
天音
』
「―――!!!!」
自分の携帯かと思って手に取ったのは茜くんの携帯だった。
間違って読んでしまったメール。
「天音さんから…」
凄く胸を締め付けられる内容で
でも、茜くんがちゃんと断ってくれたんだと嬉しくもなった。
だけど…
「昨日元気がなかったのは、天音さんをフってしまったから?」
落ち込んでしまう程、天音さんを大切に思ってるの?
私には茜くんを落ち込ませる力はあるのかな?
そんな不安と嫉妬心も感じた。
「…胡桃?起きたの?」
茜くんの声にビクッと肩が震え、反射的に携帯を隠した。