受験。
私は、嘉山夏海。 15歳。 受験勉強真っ最中...。あぁ、勉強より青春を謳歌したい。 恋に友情に...。 「こるぁ、嘉山ぁ!」 寝かけていた私に、怒声を浴びさせたのは、塾の先生である。 長岡雄三(36) 通称、ごりら。 実物を見てもらえば、すぐわかるから。 ごりら、そっくり! マジで。 「この点数見てみぃ」 ごりらが私に、添削された解答用紙を渡した。 5点。 「あひゃひゃ、これは酷過ぎっ!ごり・・・じゃなくて、先生、他の生徒のテスト、私に見せていいの?」「お前のや」 「へ?」 私は、開いた口がしまらなかった。 これが?
嘘?! だって私、テストでは60点は取れてたんだよ? 「お前・・・、一条院、あきらめ方が、よぅないか?この点数じゃ無理やで?」そう、私のいきたい一条院は、超がつくほど賢い学校なのである。 到底、5点じゃ無理。 たとえ、60点でもキツいのに・・・。
でも、有美と絶対!!一条院行きたいの! 有美とは、小学校からの、付き合いである。 有美は、とっても可愛くてふわふわしてるの。 いかにも、お嬢様!って感じ。
それでいて、やさしいし賢いし。 私の憧れなんだ。 「先生、私なにがあってもあきらめないから!」 私は、カバンを肩にかけて、塾を出た。 あきらめたくない。 あとで、後悔したくないんだ。
今は、一歩ずつ、
前をむいて歩こう。
みてろよ!ごりら!!
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