本日は雨天なり 【完】
「レイン、またね」
「違ウヨ」
「え?」
「バイバイ
マタネハ違ウヨ」
「‥」
「バイバイ、愛」
「嫌だよ!?」
次々と涙が溢れて止まらない。
私はレインに抱き着いて泣いた。
― ねぇ、なんで?
神様は、なんでこんな意地悪をするんだろう。
やっと気持ちが通じ合ったのに、それは儚い春の夢だった。
泣きじゃくる私をレインは優しく受け止めてくれた。
「愛、泣カナイデ」
「嫌だよ!!
レインいなくならないで」
「愛ハ子供ダネ
出会イアルカラ、別レアル
僕タチハ、別レ早カッタ、ダケ」
そぅ言って、レインは私の頬を大きな手で包んだ。