1 3 6 5 8 3
カランカラン…
ゴミ箱から引きずりだしていた空き缶が、冷えた風に吹かれて、アスファルトの上を転がっていった。
それに煽られるように、俺が暴いたゴミ達がぶざまに外を舞っていく。
その中で、ある可能性が俺の中に沸き起こった。
――もし、他の誰かがあの馬券を拾って換金していたら――
渇いた唇を再び噛み締める。
その前に…必ず…
「絶対…見つけてやる…」
あれは 俺の
3 億 円 だ

