陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
「そう言えば、お名前なんていうんですか?」

幸姫が聞くと、一瞬キョトンとした顔をする。


…?なに、この反応。


幸姫が首を傾げると、男は可笑しそうに笑った。

「俺が誰かわからねーのか?」

「えっ!?いや、初対面だと思うんですけど」

怪訝そうな目をする幸姫に、男は腹を抱えて笑った。

「そうだったな、悪い。つい、知人に似てたもんでな」

そう言うと、男はニヤリと笑った。

「俺の名は政宗。伊達政宗だ」

政宗の言葉に、幸姫の体は一瞬で凍りついた。


今、伊達政宗って……



歴史上の人物で、認知度としてはかなり上位に位置する人物。
そして、幸姫の生きている時代にはいない人物。

そんな人物が目の前にいれば、誰だって緊張するだろう。


が。

今の幸姫の頭の中では別のことでいっぱいだった。

それは―――……



おっさん(小十郎)に殺される!!




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