陽のあたる場所で 〜戦国遊戯3〜
真っ青な顔でプルプル震えている幸姫に、政宗は首を傾げながら声をかけた。

「おい、どうし」
「わわ…私のことは忘れてくださいぃー!!」

「あ、おい!」

幸姫はそう叫ぶと、猛ダッシュで部屋に向かった。

「やばい、やばい、やばい!」

小十郎に見つからなければ大丈夫だと思っていたが、まさか伊達政宗に会ってしまうとは予想だにしなかった。

バタン!と部屋の中に飛び込み、襖を閉めると、ふらふらと布団の方へ倒れ込んだ。


あのおっさん、政宗さんが泊まることになったって言った上で、部屋から出るなって釘をさしてきたわけで。


小十郎の言葉を思い返す。

なのに、政宗さんに会っちゃった…


朝までトイレを我慢しなかったことや、ふらふらと寄り道をしたことが悔やまれてならない。

「あー…なんでまっすぐ部屋に戻んなかったのよー!私のバカー!」

頭をぐしゃぐしゃにかきながら、自分をなじった。



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