赤い糸は意外な所に・・・

愛しい人を思って・・・

時は一度、二月ほど前に戻る。・・・涼が居なくなった日の朝弥は朝食を食べずにすぐ外へ出た。

「!あ、朝弥さん!!待って!」

彼の後を、風八、雷次、仙が宿の勘定をすませて追った。

「涼之介はん!涼之はん!」

「朝弥!落ち着け!」

「は、はなして!雷次はん!涼之介はんが居なくなったのはきっとうちのせいなんや!」

「・・・どういうことだ?」

「あ・・・実はうち、涼之介はんのことが好きなってしもうて、昨晩思いを伝えたんや・・・。」

「え?なんでそれだけで涼之介は・・・。」

「きっと衆道の趣味はなかったんだよ。」

「あ、いや涼之介はんは・・・。」

「しっ!朝弥さん。このことは二人には教えないで。」

「あ、かんにん。」

「なにこそこそ話してんだ?彼が腹を立てたか、気が動転したかはともかく探しに行こうぜ。」

「一緒に言ってくれるんですか?!」

「ああ。少しの間だけな。」

『ありがとうございます!』


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