飴色蝶 *Ⅰ*
庵は、店の主人の元へ近寄り声
をかけた。

「御主人、悪かったな
 このままでは営業はできそう
 に無いか?」

「いえ、営業時間までに片付け
 れば、何とか・・・」
 
「何か弁償するものがあれば
 後で事務所に言って来てよ
 それから、若い衆を数人残し
 て行くから片付けでも何でも
 好きなように使ってくれて
 構わない
 この店は、俺達が守ってやる
 から心配しなくていい」

「ありがとうございます」

「俺は、高月組の高月 庵
 (タカツキ イオリ)
 何でも困った事があったら
 言ってくれ」
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