飴色蝶 *Ⅰ*
「ユキ、何か分かれば
 遅くても電話するね
 じゃあ・・・」

「スミレ、そこに
 ずっと居ちゃいけないよ
 
 もし、あの人に
 何かあった時は、イオリ先輩
 彼が高月組を継ぐのよ
 
 私が言うのもおかしいけど
 ヤクザの女になんかなるもん
 じゃない」

「ユキ、心配しなくても
 大丈夫だよ

 イオリには
 好きな人がいるんだよ
 
 それは、私じゃない」

庵の愛する人が、私だったら
どんなに嬉しいか。

庵の愛する人が、私だったら

私は迷わずに、彼の手を取る。

でも、私じゃない・・・

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