飴色蝶 *Ⅰ*
「うん、待ってる
 
 私、待ってるから」

菫の流れる涙を、庵は手で拭い

みんなの見ている前で

口づけを交わした。

やっと、あなたに触れられる。

自宅に戻った私は、携帯を手に
庵からの連絡を眠らずに

ずっと待っていた。

胸の鼓動は

ずっと鳴り止まない。

私は、また、貴方へと歩みだす
  
『俺の女』

私の事をそう呼んでくれるなら
もう、それだけでいいよ。

片思いだとしても・・・
  
どんなに辛くても

貴方に触れたい。
  
もう、何も言わずに

逃げたりしない。
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