飴色蝶 *Ⅰ*
雪乃と別れた帰り道、私は
思い切って

庵に電話をかけた。

繋がらない電話

切ろうと思ったその時
彼の声が聞こえる。

「すみれ、どうした?」
    
久しぶりに聞く、彼の声に

私の想いは、もう止まらない。

「イオリ、たった一秒でも
 いいの
    
 あなたに逢いたい
    
 ひとりきりは、さびしい」

やっと、言えた・・・・・・
 
「分かった、今すぐには
 無理だけど
 絶対に行くから
 泣かずに、待ってろ」

「・・・うん」

きっと貴方は、もう私が
泣いてる事
  
知ってる・・・

もうすぐ、あなたに逢える。
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