飴色蝶 *Ⅰ*
そして

優しく髪に触れる。

「馬鹿な女だな
 でも、間違ってる事に
 気づいたなら
 
 そう
 馬鹿でもないか」

庵は、菫の肩に両手を
乗せて見つめて言う。

「おまえは、昔と少しも
 変わってない
 
 化粧をしてない
 今の方が、綺麗だよ」
 
先輩の、その言葉が
私の心を満たして行く。

貴方の呪文で

私は、わたしに戻る。

わたしは、やっぱり

庵先輩が好き。




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