飴色蝶 *Ⅰ*

ずっと好きだった

庵は、全ての出来事に
疲れきっていた。
 
「ダチに呼び出された俺は
 急いで着替えを済ませて
 出掛けた
   
 急に動いたせいで、腹は
 ペコペコで、コンビニで
 パンとジュースを買い
 食べながら
 俺は、その場所へと向かった
  
 さっき、死を思ったばかりの
 俺からは想像できない程
 俺の心は澄み切っていた
   
 すみれ
 どうしてだか分かるか?」

「私、分からない」

首を左右に振る私の頭に
手を置いた彼は
少し照れた顔で私に伝える。

「その場所に、すみれ
 
 お前が来る事を知った
 からだよ・・・・・・」
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