飴色蝶 *Ⅰ*
菫はきっと自分の全てをかけて
    
『俺を愛してくれる・・・
 その愛に、俺は甘えてしまう
 だろう』

彼女の純粋過ぎる愛が

庵は怖かった。

居酒屋に戻った私に
雪乃は『ありがとう』と
泣き声で言った。

私は、雪乃を抱きしめた。
    
彼女の人生は

ここから、また始まる。

「スミレ、あなたって人は
 心配させないでよ」
 
「ごめん、サラ」

「そうだ
 イオリ先輩には逢えた?」

雪乃と更紗の言葉を聞いて
私はまた、あのお店へと
駆け出していた。

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