空は広いから






「なんで2人とも教えてくれないんだよー!!」


「んなもん、なぁ?」


「うん」



何そのわたしだけ仲間外れ的な感じ!と思いつつ悠樹をにらんでいると



「だってお前絶対泣くだろ?」


「なっ…!」


「別にバカにしてる訳じゃないんだぜ?」


「は?」


「どんだけ長い付き合いだと思ってるんだ?お前負けず嫌いだもんな?笑」


「………」



図星だ。
わたしは確かに負けず嫌い。
でもそのことを悠樹が知っててくれていることにわたしは嬉しくなった。



だがここで素直になれないのがわたしである。



「おーい、光」


「…そうさ、よくわかってるじゃん悠樹……」


「お…?」


「次のテスト絶対お前に勝ってやるよ!!覚えとけ!」


「…はぁ」




光、それはさすがに無理だと思う。と葵が思ってることも知らず10位の悠樹に、50位にすら入ったことがない光が宣戦布告した。






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