田舎姫と都会王子
その途端今度は要の頭の上に大きな手が乗っかった。


「要、俺の娘に触りすぎじゃねえか?」


「いてててて!!お父さん俺達の事認めてくれたんですよね?」


「認めたが清い交際だ!俺の娘に手を出したら…」


「止めなさい!あなた。」


今度は、母が父の頭を叩いた。


「なんだよ理沙!」


「あまり私達が邪魔して良いことじゃないわ。それと要くん泊めるのは良いけど、部屋ないし小梅の部屋に泊まったら?」


母の言葉に父は首をブンブンと横に振った。


「年頃の男と女を2人きりで部屋に入れられるか!」


「だってリビングは可哀想だし、私達の部屋も入らないでしょ?」


「うっ……」


何も言えなくなった父は眉を寄せた。
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