田舎姫と都会王子
「ヤッパ手を繋ぐだけじゃ物足りねえな。」


要はそう言うと私を抱き上げベットに下ろすと要も横になって、私を抱きしめてきた。


「要!」


「この体勢で寝ような。」


「寝れないっちゃ!」


「おやすみ、小梅。」


「おやすみじゃないっちゃ!!」


「……………。」


「要?」


しばらくたっても喋らない要にそっと声をかけたが返事が無い。


ただ、スースーと規則正しい寝息が聞こえるだけだ。


要の腕から逃れる事が出来るかと思い体をよじってみたが、要はガッチリと私を固定している。
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