BABY×DOLL
『初めて』って言葉にあたしは今、敏感になっていた。

「そりゃ…そうですけど…」

「オレならセリカちゃんのサポートできると思ってさ。…なんて余計なお世話だったかな?」

「そんな事ないです!そんな風に言ってもらえるのは嬉しいですけど…でも…」

──不安なのは演技だけじゃない。

それはもちろん……

「もしかして、キスシーンの事!?」

「…!!」

見透かされた事が恥ずかしくなった。絶対に顔に出たと思う…!
絶対!耳まで赤いよ~

「えっ…!?もしかして…あ…っと!」

その次に続く言葉を言おうとして、彼は飲み込んだ。

そして小声で囁いた。

「…人に聞かれたくないなら場所変えようか?」

あたしは頷くしかなかった。

周りの人に何事かと思われるんじゃないかと焦っていたから。

そして彼に連れられ彼の楽屋へと行った。
一応…誰にも見られないように。

何かあるってワケじゃないの。でも用心の為によ?

彼も気を使ってか、あたしから椅子を離して座った。

「──で、さっきの続きだけど…もしかしてセリカちゃん、まだキスした事なかったの?」

「…うん…」


素直に答えたけど…彼、絶対にひいたよね?
< 15 / 408 >

この作品をシェア

pagetop