BABY×DOLL
『そうだね』

「明日…会えるんだよね?」

『うん』

「嬉しいな…」

誰かに会えるのが楽しみになるなんてね。

これが恋って事なのかな…

朝が来るのが待ちどおしくて

それもまた幸せだった。


──翌日
あたしは、はやる気持ちを抑えて現場入りした。

遠藤さんにバレちゃヤバいって事くらいわかってる。
もちろん遠藤さん以外にも。

自分の立場くらいわかってるわよ?

この恋は
誰にも知られちゃいけないの──

世界中の誰にも。
秘密の恋なのだから。


撮影現場は今日も少し緊迫していた。

今日は…濡れ場。
と言ってもそれほど過激なワケじゃない。

監督はそういった目的で映画を作ってるんじゃないから。

彼は彼なりに美しい恋物語を作るつもりだった。

もちろん今日も緊張してるわよ?

でもキスシーンの時ほどじゃない。
相手が虎だって事に安心していた。

──今
一番大好きな人に

演技ではなくリアルに愛される気がして嬉しかった。

衣裳に着替えてセットに足を踏み入れる。

───とある旅館という設定のセット。


今でいう、LoveHotelみたいなものかな…なんて想像していた。

行った事ないけど。
< 40 / 408 >

この作品をシェア

pagetop