hiding
「まだ来てなくて…」
「連絡もつかないし…」

どうも歯切れが悪い。目だってかなり泳いでいる。怪しすぎる。

私が3人に詰め寄りながら問い詰めると葵君が白状した。

「つまり………………一緒の部屋で泊まらせて下さい!!」
「楠本さんが来ないとなると、僕達宿代払えないんだ」

はぁ…。まぁいいさ。私だって鬼じゃないからね。

と言うか、結局修学旅行のノリになってしまった。

まぁいっか。私実はまだ心の準備が出来ていなかったからね。

「じゃ、私はお風呂入りに行くから」

「俺らも行こう!!」
「イェーイ!!雪合戦だ!!」

混浴じゃなくて、本当に良かった。




部屋に戻ると男子組は皆既に戻って来ていたみたい。こっそりドアを開けて覗いたら4人で何やら盛り上がっていた。

「お宅も大変だなぁ」
「俺らも相当苦労してるからな」
「あれ、現在進行形なんだ」
「ったりめえよ。まだ諦めねえ!!」

ふふ、何か微笑ましい。何だかんだ言って、仲良しなんだな。
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