導花線の花種
この「よくわからない昔の話し言葉」も時代考証にこだわってリアルにやろうとしているのが導花線の他作品の「因∞果の中で」だったりするのですが…こちらは恋口シリーズの執筆ばかりでマッタク話が進んでおらず( ̄◇ ̄;
すみません!!

恋口シリーズは江戸時代を舞台にしていますが、因∞果は戦国時代にタイムトリップする話です。
この時代の口語で、現代と何が大きく違うかと言えば、「はひふへほ」のH音が存在していないという点。

「いろはにほへと」を「IROWANIOEDO」と発音することからもわかるように、日本語には元々H音が無かったというのは、学校でも古典の時間に習う有名な話ですが。
どうもこのH音は、「ぱぴぷぺぽ」しかなかったのが戦国期になって「ふぁふぃふふぇふぉ」が出現し、それがなまって江戸時代にようやく「はひふへほ」という発音が完成したと考えられているのだそうです。

つまり、戦国時代にタイムトリップすれば、「ふぁふぃふふぇふぉ」までしかまだ発音がない時代!

「ふ」は行けますが、「はい」という返事、「ひたい」「へそ」「ほほえむ」「はたらく」「はしる」……こんなのも全部意味が通じない!

ってことになるんじゃあ…とか思いまして。

と言ってもまるきりの海外の言葉というワケでもありませんから→つまり、前章の東北弁で「せ」の音が存在せず「しぇ」となるように、因∞果では「酷い訛りのように聞こえる」という描き方を採用してみました。
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